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2014年☆歌舞伎・映画・本

2014/12/31
1月、「壽三升景清」でとちり席で見る江戸荒事の迫力に圧倒され、浅草の「上州土産百両首」で巳之助の弟分的かわいさに参り、3月、「勧進帳」で完全に持っていかれ、「封印切」で追いつめられる忠兵衛に手に汗握り、4月、「曽根崎心中」で心中をリードするお初の強さに恐れ入り、6月、コクーン歌舞伎で雪の中を舞う「三人吉三」に気が遠くなり、「名月八幡祭」で吉右衛門の狂気の雄叫びに震撼し、「実盛物語」は菊五郎と義太夫の掛け合いが心地よく、7月、「天守物語」で海老蔵玉三郎の美男美女にうっとりし、8月、「輝虎配膳」で声にならない声をきき、10月、「鰯賣戀曳網」で勘三郎のあったかさを思い出し、「傾城反魂香」で吉右衛門の吃又の努力が報われたのが心底嬉しく、11月、染五郎の「勧進帳」で新弁慶の誕生に立ち会い、「伽羅先代萩」で藤十郎の政岡と義太夫の抜群の間合いに号泣し、12月、「伊賀越道中双六」の「岡崎」で理不尽な勤めを果たす武士の哀しさをみました。

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私的2014年歌舞伎No.1は吉右衛門さん菊五郎さん藤十郎さんの「勧進帳」。古典の強さ。

文楽では、「恋女房染分手綱」の沓掛村の段、住大夫さんの声が今も耳に残る。そして愉快な「不破留寿之太夫」。映画は「アバウト・タイム 愛おしい時間について」。「バグダットカフェ」は音楽が印象的。本は「Charlotte's Web」と「きのね」。

来年もこんなに歌舞伎を見られるか、それは2015年のお楽しみ。

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22:20 歌舞伎もろもろ | コメント(0) | トラックバック(0)

「ペテロの葬列」 宮部 みゆき

2014/12/30
今多コンツェルン会長室直属・グループ広報室に勤める杉村三郎はある日、拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇。事件は3時間ほどであっけなく解決したかに見えたのだが―。しかし、そこからが本当の謎の始まりだった!事件の真の動機の裏側には、日本という国、そして人間の本質に潜む闇が隠されていた!あの杉村三郎が巻き込まれる最凶最悪の事件!?息もつけない緊迫感の中、物語は二転三転、そして驚愕のラストへ!『誰か』『名もなき毒』に続く杉村三郎シリーズ待望の第3弾(「BOOK」データベースより)。

ペテロの葬列

詐欺商法。被害者が一転して加害者となる悲劇。主人公のクールなキャラクターがいま一つぴんとこなくて。


22:10 日本・小説(新) | コメント(0) | トラックバック(0)

東京駅でうなぎ

2014/12/27
国立劇場観劇後、東京駅へ。ライトアップしてた。
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その後大丸できゅうすを買って、伊勢定で夕食。伊勢定は今年「三人吉三」を見る前、渋谷東急本店で待ち合わせして食べたお店。地元の昔なじみのうなぎ屋さんが閉店してしまったので、今年のうなぎは伊勢定のみ。ふっくら美味しかったです。
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23:59 食べ歩き色々 | コメント(0) | トラックバック(0)

国立劇場「通し狂言伊賀越道中双六」

2014/12/27
平成26年歌舞伎座見納めは「伊賀越道中双六」の通し狂言です。この通し狂言、昨年も見たけど「岡崎」はなかったし、山城屋さん成駒屋さんとは一味違うものがみられると期待。12月20日と26日の2回観劇。

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唐木政右衛門:中村吉右衛門/山田幸兵衛:中村歌六/誉田大内記、奴助平:中村又五郎/和田志津馬:尾上菊之助/捕手頭稲垣半七郎:中村歌昇/石留武助:中村種之助/幸兵衛娘お袖:中村米吉/池添孫八:中村隼人/和田行家、夜回り時六:嵐橘三郎/桜田林左衛門:大谷桂三/沢井股五郎:中村錦之助/政右衛門女房お谷:中村芝雀/幸兵衛女房おつや:中村東蔵/

序幕 相州鎌倉 和田行家屋敷の場
敵討ちの発端となる和田行家が沢井股五郎に殺される場。

行家は橘三郎さん。勘当した娘を「犬」呼ばわりする厳しいお父さん。その妻柴垣は、中村京妙さん。娘を父にとりなす優しいお母さん。昔ながらの日本の家族像ここにあり。夫妻は青色の着物でペアルック(死語?)。娘お谷は芝雀。愛情いっぱいに育ったのに勘当され辛そう。

そしてこの芝居随一の悪役、錦之助の沢井股五郎登場。結構長いこと行家をのやり取りがあり、その間ずっとよからぬ事を考えているのが手に取るように分かる。なのに結構器の小さい奴で、殺す企みがあるにもかかわらず、正宗を預けるのを断られ、お谷を妻にしてくれと言って断られ、さらには人非人と言われ、「こんちくしょう」って感じでどんどん激高。行家との立ち回りも悪党のいやらしさが表れている。

お父さんが殺された後、息子志津馬こと菊之助登場。志津馬が花道で股五郎を追いかけ捕らえてしまえばある意味万事解決だったのでは?でも敵討ち制度に則らないといけないのだろう。

会場内では「伊賀」に関するグッズを販売。
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二幕目 大和郡山 誉田家城中の場
いざ決闘のとき、きこえる時計の音。唐木政右衛門は吉右衛門、対するは、桂三さんの桜田林左衛門。桂三さんは先月の井伊大老同様、小憎らしい役でご登場。ちょっと軽めでちょうど良い決闘で肩衣が破れていたけど、いつの間に?又五郎さんの誉田大内記(こんだだいないき)はゆったりとした台詞回しで漂う威厳。正統派二枚目の大岡裁き(ちょっと違うか)がかっこ良い。

大内記が政右衛門を成敗致すと挑んだとき、「三箇の大事」=「真剣白刃取り」、「神影の即信」、「神刀」で応戦した政右衛門。真剣白刃取りは聞き覚えがあったのでちょっとワクワク。この二人の闘い、政右衛門の強さを確認しただけと思っていたが、大内記が政右衛門から三箇の大事を「会得」し、「満足」する場面だった(@台本)。それだけ政右衛門が剣の達人ということを分からせる場面、ということ。でも20日の舞台では「真剣白刃取り」でどちらかが刀(?)を落っことしてちょっと緊張。

菊之助の志津馬も登場し、「弟」「兄上」とご挨拶。うーん、親子にしか見えない・・・。いざ敵討ち!って表情で花道を引っ込む二人。幕。

三幕目 三州藤川 新関の場
今一部のマニアの間でで熱狂的な人気を誇っているかもしれない米吉のお袖ちゃん登場。米吉ブログによると、黄色い着物は「黄八丈の中振袖」で鬘は「結綿」だそうです。茶店の娘役の衣装はこの柄が一番しっくりする。

志津馬に一目惚れするお袖ちゃん。手鏡で自分の顔を見直したり、野崎村のお光みたい。義太夫「顔は上気の初紅葉」の通り、ポワンとしている。そんなお袖ちゃんの気持ちを見透かす菊之助の志津馬。手をとり濃厚なラブシーンもしてあげて、さらにお袖ちゃんをポワンとさせる。もうすっかりお袖ちゃんは志津馬の思うまま。このお芝居、一週間おいて2回見たけど、お袖ちゃんのポワン度と、志津馬がお袖ちゃんを利用してやろうという策士度がアップ。一途なお袖ちゃんはかわいいし、悪い奴ほど素敵に見えるのよねって志津馬のこと。二人の恋模様の説得力が増していた。

そこに登場する邪魔者、又五郎さんの助平。2回目に見た舞台の方が助平のおかしみある奴を楽しめた。正面から見たせいか?軽くて、でも下品になりすぎない。「ちゃ」をこきまぜた台詞も楽しい。大きな動きもなく遠眼鏡を除いたまんま長い台詞で一人舞台の間を持たせるって結構大変なことだと思うが、全く長く感じさせないのがすごい。

無事助平から切手と書状を奪う事に成功した志津馬。

この後、股五郎の錦之助が紫色の駕籠にのり登場。降り積もる雪と紫の駕籠の風合いが意外にしっくりして綺麗だった。

同 裏手竹藪の場
捕手頭歌昇と助平の又五郎の親子だんまりが見所。又五郎さん大活躍。

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四幕目 三州岡崎山田幸兵衛住家の場
いよいよ話題の「岡崎」です。

一番印象的だったのは、東蔵さんの女房おつやが芝雀さんのお谷を介抱するため家に入れるのを、吉右衛門の政右衛門がとがめつつ、戸口の影で政右衛門が崩れ落ちそうになるほど苦しむ場面の後の、政右衛門、お谷、おつや、三人の織り成す空気。おつやの唄「来いと言うたて行かれる道か」が物哀しく、義太夫がその後を「道は四十五里波の上」と継ぎ、糸車がきーこきこと寂しくまわる。政右衛門はぐっと耐え、そしてすべてを振り切るように莨(たばこ)を刻む。外で雪はしんしんと降り積もり、赤子を連れて動くことができないお谷は、ついに力尽きて倒れる。お谷が戸口をまたぎに倒れる瞬間があまりに美しく、それだけに哀しかった。

そしてやっとの思いで政右衛門がお谷に薬を含ませる場面。こんなにも哀しいラブシーンがあるなんて。互いが互いを慈しみあい愛おしむ夫婦。

歌六さんの幸兵衛、東蔵さんのおつやと政右衛門との師弟関係もみどころ。政右衛門が「庄太郎」であることが判明してお互いに一気に数十年前の師弟関係に戻る。若かりし頃、まだ15歳位の庄太郎を、幸兵衛は師匠としてとても可愛がり面倒をみてやった事が瞬時に分かる。おつやも師匠の妻として、庄太郎にご飯を食べさせたり、いろいろ気を配ってやったのだろう。でも、股五郎の話が出ると、一気に敵討ちの顔になってしまう政右衛門。

政右衛門がわが子を手にかける場面。一度目に見たときは、赤子を殺す事は回避できたのでは、と思ったのだが、二度目に見たときは、それなりに説得された。政右衛門は「人質をとることが卑怯」だから殺したと言う。でも、このへんの台詞をいうときの政右衛門、全然自分で納得していない。手にかけたことを後悔しているし、身を切るほど辛そう。さらに、実は政右衛門も師匠の前で名を偽るという相当に卑怯な事をしているという自覚があるはず。つまりそれだけ追い詰められている心理状態であり、切羽詰っているということ。切羽詰って我が子を手にかけるということもさもありなん。それを見届けた師匠が真実を見抜く、というのもあり。また、最後、みんなでいざ、敵討ち!という場面、一度目にみたときは、子供が死んだのに、政右衛門まで笑顔というのが不自然に感じたが、二度目は悲愴な敵討ちを決意しているようにみえた。役者さんの表情が見える角度のせいか。

志津馬の菊之助は青い着物、米吉のお袖は黄色、二人は朱色の相合い傘をさして花道から登場。3つの色合いが綺麗。雪道をえっちらと越える二人。「温かなそもじの身で温めてもらう」だの、「あなたになぶられる」だのけっこうきわどい台詞を言ってる気がする。でもお袖は志津馬が初恋みたい。義太夫で「今日までも、殿御に惚れたということは知らぬ」って言ってるし。だから、軽めに感じた義太夫との掛け合いも正解かも。困った表情の志津馬。でも、目的達成のためにお袖ちゃんをコントロールする冷徹な空気も漂う。最後に尼姿になるお袖ちゃん。ますます野崎村のお光みたい。会った人ばかりなのに、とここはやや唐突な印象。

歌六さんの幸兵衛、政右衛門の偉大な師匠。悪人に一喝したり、最後には政右衛門の正体を見破ったり、とてつもない存在感で、優しさの中に凄みをみせる。この存在感の大きさは、政右衛門との相関関係。師匠と分かり甲斐甲斐しく師匠宅で使える政右衛門の青年らしさあってこその幸兵衛の大きさ。吉右衛門と歌六、この二人だからこその岡崎だったと思う。東蔵さんのおつや、火鉢の前で手ごしごしを合わせる仕草で場内の温度が下がった気がした。娘に志津馬を泊めちゃダメ、ととうとうと言って聞かせる優しい、娘の貞節をきちんと守ろうとするお母さん。

ところで幸兵衛の家に吊るしてあった莨(たばこ)、干しガレイかと思った。漁師のおうちか、などと勝手に納得してたら大間違い。

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大詰 伊賀上野 敵討の場
種之助、隼人がようやく登場。種之助、腰が入っていてかっこいい。でも背は低め?今後も立役をやってほしいのだが。そして、菊之助の志津馬と錦之助の股五郎の立ち回り。颯爽としていて迫力です。

ラスト、右手をあげ敵討ちを果たした政右衛門こと吉右衛門を無事に見届け。めでたし、めでたし。今年の歌舞伎も見納めです。

12月20日は吉右衛門のトークショーにも参加。吉右衛門様はややお疲れのご様子。吉右衛門のトークショーというより、司会の織田紘二さんのトークショーという感じ。でも素の吉右衛門様にお目にかかれて感激でした。

23:58 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)

十二月歌舞伎座夜の部「雷神不動北山櫻」

2014/12/24
歌舞伎座12月夜の部。通し狂言「雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)」。市川海老蔵五役相勤申し候。目玉は海老蔵と玉三郎。

鳴神上人・粂寺弾正・早雲王子・安倍清行・不動明王:海老蔵/文屋豊秀:愛之助/小原万兵衛実は石原瀬平:獅童/小野春道:市川右近/白雲坊:亀三郎/黒雲坊:亀寿/小野春風:松也/秦秀太郎:尾上右近/錦の前:児太郎/八剣数馬・こんがら童子:道行/腰元巻絹:笑三郎/八剣玄蕃・せいたか童子:市蔵/関白基経:門之助/秦民部:右之助/雲の絶間姫:玉三郎

序幕 第一場 神泉苑の場、第二場 大内の場
まず、定式幕の外に口上人形が「とざい、とーざい」と登場してびっくり。「仮名手本忠臣蔵」みたいだ。役者名を順に呼び上げるのも、役者が最初人形になりきり頭を垂れ目を閉じているのも一緒。そういう演目なのか、年末だからか。昨年の「忠臣蔵」で登場したのと同じ人形かも。「ダウントン・アビー」のベイツさんに似てる。玉三郎さんのときが断トツに盛大な拍手。

海老蔵は早雲王子と陰陽師、安倍清行として登場。あっけない早替りも。海老蔵の早雲王子は自由人。彼が自由に行動して、その結果下々の者が迷惑を被るのが目に見える。一方安倍清行は見た目光源氏。とにかく女好き。昨年の染五郎の演じた陰陽師のキャラとは全然違う。あんな女好きの陰陽師もありなんだ。外郎売りのような早口の台詞も含めて口跡はイマイチだったけど、ニンなのだろう。色気全開、雰囲気もある。これで口跡が良くなり仕草を極めれば鬼に金棒。

善悪はっきりした役柄を門之助の関白基経、右之助の秦民部、愛之助の文屋豊秀らが手堅く演じており見やすい場面。

二幕目 小野春道館の場、「毛抜」
夜の部一番のヒットは海老蔵の粂寺弾正!まさかこの役が(あくまで私見ですが)海老蔵のニンとは。驚いたりガハハと笑ったり、明るく感情表現豊か。助平で嫌われても全然めげなくて、それでいてけっこう切れ者、豪放磊落。場内も主役弾正の愛すべきキャラを受け入れる空気に。いつものファルセット口跡も聞こえるのになぜか気にならない。不思議な役者だなあ、海老蔵は。黒地緑地に橙の海老の衣装もさすがに似合うし。あと、この役で海老蔵に團十郎さんの面影をはじめて見ることができ嬉しい。

こちら、錦の前の逆立つ毛を見て驚く弾正。
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尾上右近、立役を見られると思い楽しみにしていたら、お小姓の役。セクハラ弾正を嫌がる表情がたまらない。獅童の万兵衛実は石原瀬平、口跡も良いし、頑張ってた。児太郎、髪を逆立て下を向き困る表情がおっとりセクシー。小野春風の松也はすっきりとした当主を淡々と演じてた。市蔵の八剣玄蕃、姫の病を「治せるものなら治してみろ」という不敵な態度が小憎らしい。笑三郎の巻絹、凛とした横顔と立ち居振舞い、黒地の衣装がきれい。

三幕目 第一場 木の島明神境内の場、第二場 北山岩屋の場
「木の島明神境内の場」。巫女さんたちが踊る中、愛之助の文屋豊秀が上手から客席へ降りて一周するというご馳走が!!でも3階8列目では愛之助か客席に降りたとたん、その姿すら見えなくって(泣)。1階席の皆様方が羨ましかった。ふと気づくと花道に安倍清行の海老蔵が。またもや色気を振り撒き去っていった。

そして「北山岩屋の場」こと「鳴神」。まず、亀三郎の白雲坊と亀寿の黒雲坊が登場。実はこの兄弟、なかなか区別できなくて。二人一緒にお目見えしたおかげで、ようやく見分けがついた。さすが兄弟、息がぴったり。

そしてお待ちかね、海老蔵の鳴神上人と玉三郎の絶間姫。やっぱりこの二人のコンビは好きです。鳴神が絶間姫に徐々に惹かれる場面、二人がいちゃついてる場面とか、何よりも絵になるし、見ていて楽しい。

玉三郎の絶間姫は心に一物ありそうなちょっと尖ったお化粧が、とても色っぽい。仕草も優雅な絶世の美女、でも時折みせる少女のような可愛らしさ。絶間姫の話術にたくみに翻弄され、おまけに取っ手らしきもの=乳を触らされたら、そりゃあイチコロだ。ただ海老蔵の鳴神はわりと普通のうぶな若者に見えた。勉強ばかりしている優等生がはじめて風俗に行ったような。鳴神って初めてみたのだが、真面目一本やり40、50歳位の高僧鳴神上人が翻弄されるのが見所なのでは。海老蔵の鳴神はまだまだ物足りない。

最後、絶間姫に騙された事に気づいた鳴神。怒りまくってお坊さんたちと経文を撒き散らかして切る見得は綺麗。真っ白な衣装から、怒りを表すキランキランした衣装に早替わり、髪も爆発。でも海老蔵の鳴神、絶間姫に騙された事に気づいてもそんなにショックに見えないよ。助平心につけこまれ騙されるというのは男にとって相当の屈辱だろうし、ましてや鳴神の上人という地位を思えば、最大級の怒りを爆発させなきゃおかしいと思うが、そこまでの爆発力はなかった。

立ち廻りは結構派手。三階さんたちが梯子で成田屋の三升の紋を表したり、本舞台と花道に斜めにかけた大梯子の上で鳴神が見得を切ったり。鳴神が花道の半ばまで上ったときは、ちょっと距離が近くて嬉しかった笑。立ち廻りをやっているうちに海老蔵も盛り上がってきたのか、花道を引っ込むときは怒り爆発。

大詰 第一場 大内塀外の場、第二場 朱雀門王子最期の場、第三場 不動明王降臨の場
ラストは「不動」。あっさり終わる。もともと短い作品なのか?

テンポのよい長唄三味線の後、大太鼓と合奏。朱色の照明の中、向かって右、こんがら童子の道行。左、せいたか童子の市蔵さん。そして真ん中にでーんと「我こそは不動明王」海老蔵。不動明王がジリジリと宙に浮かび上がる。ピカピカの紙吹雪が舞い散る中、幕。

夜の部、とても楽しかったです。天守物語やスーパー歌舞伎が好きな人にはお勧めの演目。玉三郎さん、久々の絶間姫が見られてよかった。そして海老蔵。やっぱり成田屋十八番を極めるのが海老蔵の使命だと思う。期待せずにいられない。来年も楽しみ。

23:27 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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