04月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫06月

スポンサーサイト

--/--/--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--:-- スポンサー広告

「鬼平犯科帳」  池波 正太郎

2015/05/31
ソフトカバー。鬼平初登場。唖の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厩河岸」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「座頭と猿」「むかしの女」「蛇の眼」「谷中・いろは茶屋」「女掏摸お富」「妖盗葵小僧」を収録。

ちょいメモ備忘録20150531-01

藤沢周平よりサクサク読める。長谷川平蔵の生い立ち、人となりを知ることができ満足。彦十、粂八、忠吾も出てきたよ。

スポンサーサイト
00:44 日本・小説(新) | コメント(0) | トラックバック(0)

「舟を編む」 三浦しをん

2015/05/30
玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか──。言葉への敬意、不完全な人間たちへの愛おしさを謳いあげる三浦しをんの最新長編小説(Amazon)。

舟を編む (光文社文庫)

辞典の編纂過程はとても面白かった。なぜ主人公他二人がそれほどまで言葉にこだわるのか、書き分けてほしい。

00:46 日本・小説(新) | コメント(0) | トラックバック(0)

五月吉田玉男襲名披露「五條橋」「野崎村」「一谷嫰軍記」

2015/05/28
吉田玉女さん改め吉田玉男襲名披露、千穐楽。
ちょいメモ備忘録20150525-01

「五條橋」
牛若丸:豊竹睦大夫/弁慶:豊竹始大夫  竹本小住大夫、竹本文字栄大夫、野澤喜一郎、豊澤龍爾、鶴澤清公、鶴澤清允
(人形役割)牛若:桐竹紋富臣/弁慶:吉田勘市

10分ほどの短い演目。この短い演目で若手に活躍の場を与える趣向みたいだ。弁慶と牛若丸の出会いの場面ですよ。この出会いが後の勧進帳につながるのですよ、たぶん。

牛若丸、緑の着物で薄い桜色の布をふわふわさせながらの立ち居振る舞いが凛々しい。対する弁慶、紅白の鉢巻を締め肉体派。弁慶というより、アリババみたいだ。

五條橋の上での二人の戦い、思っていたものとちょっと違った。牛若丸がひらりひらりと軽やかに舞い、弁慶が右往左往する図を想像していたのだが、牛若丸、弁慶に傘でずーんと突く、何度も突く、続いてや扇子でも突く。これでいいのかよく分からないけど、楽しかった。
ちょいメモ備忘録20150525-02

「新版歌祭文」 野崎村の段
中 豊竹芳穂大夫、鶴澤清馗/前 豊竹呂勢大夫、鶴澤清治/奥 竹本津駒大夫、鶴澤寛治、ツレ鶴澤寛太郎
(人形役割)娘おみつ:吉田勘彌/手代小助:吉田文哉(17日まで)吉田蓑紫郎(18日から)/丁稚久松:吉田清五郎/親久作:吉田文司/下女およし:桐竹紋吉/娘お染:吉田一輔/駕籠屋:桐竹勘次郎/駕籠屋:吉田玉彦/母お勝:桐竹紋壽/船頭 桐竹紋秀

歌舞伎と展開は基本的に同じ。台詞も歌舞伎の台詞と相当一緒の模様。お光ちゃんが本物の大根を使うのも一緒。福助ほどに大量には切らないけど。髪を結う仕草がなんともいえず愛しげで可愛い。

お染を見つけたお光が視界を妨害する下りは派手だった。箒を使ったり、通せんぼしたり。こんなおぼこい娘が出家するという展開に説得力を持たせられるか、少々不安になった。 が、いざ見てみると、歌舞伎よりも納得できた。理由を考えたのだが、おそらくお染と久松の互いに気持ちを確認しあう場面に説得力があったからだと思う。あんなに惹かれあっている二人を見たら、自分が割り込む余地などない、とお光が思うのも致し方ない。綿帽子をかぶったお光はとても綺麗で、その分だけ悲しかった。

芳穂大夫さんのお光、手代小助がうまかった。老父久作はいまいち。逆に呂勢大夫さんは老父久作がうまかった。最後の津駒大夫さんがラストに向けドラマチックに盛り上げる。

野崎村は、最後の三味線と駕籠かきが楽しい。ココをきくために、野崎村を見ている気さえする。大満足でした。

ちょいメモ備忘録20150525-03

吉田玉女改め  二代目吉田玉男襲名披露 口上
文楽の口上ってどんなだろ、と興味しんしん。事前に並ぶ人の名前をプログラムで確認。吉田「玉」の一門が並んでいることに気づく。そして最前列には、三味線から鶴澤寛治さん、大夫から豊竹嶋大夫、竹本千歳大夫さん、人形遣いから、吉田和生さん、桐竹勘十郎さん、そして中央に吉田玉女改め吉田玉男さん。少しは文楽の人員構成が分かったかも。

千歳大夫さんの司会で進行。鶴澤寛治さんが、初代吉田玉男さんに、坊主頭だった二代目吉田玉男さんを指して「玉男さんの子?」と聞いたら、「近所の子」と答え、「いつまで続くやろ」と言ったとか。その坊主頭の男の子が今、初代の名を襲名しようとしている。まだ文楽の何たるかをまるで知らないのに、ちょっと感動してしまった。

最前列の方皆さん一言ずつ真面目なご挨拶。吉田和生さん、桐竹勘十郎さんは玉男さんと同時期入門なんだね。そして肝心の吉田玉女改め吉田玉男さんのご挨拶はない!それもいかにも文楽らしい。

ちょいメモ備忘録20150525-04

襲名披露狂言 「一谷嫰軍記」
熊谷桜の段 豊竹松香大夫、鶴澤清友
熊谷陣屋の段 切 豊竹咲大夫、鶴澤燕三、後 竹本文字久大夫、鶴澤清介
(人形役割)妻相模:吉田和生/堤軍次:吉田玉佳(17日まで)、吉田玉勢(18日から)/藤の局:桐竹勘十郎/梶原平次景高:吉田玉志(17日まで)、吉田幸助(18日から)/石屋弥陀六実は弥平兵衛宗清:吉田玉也/熊谷次郎直実:吉田玉女改め吉田玉男/源義経:吉田玉輝/百姓・奴・軍兵 大ぜい
望月太明藏社中

おこがましい言い方だが、吉田玉女改め吉田玉男さんが何年も何年も師匠の足、左を遣い芸道に精進し、師匠亡き後もさらに鍛錬を重ねた、その集積のような直実だった。立ち居振る舞いは武士らしく大きく、でも我が子を自分の手で殺めた悲しみを背負った悲しみが舞台全編を通してこれでもかと言わんばかりに伝わってくる直実だった。
ちょいメモ備忘録20150525-06

そして妻相模(吉田和生)、藤の局(桐竹勘十郎)との息がピッタリ。三人とも無駄な動きが一切なく、非常に洗練されている。交錯する直実、相模、藤の局の魂を見る思いだった。

「熊谷桜の段」の松香大夫さんの一人ひとりの語り分けが素晴らしく、さすが襲名披露と思わせる。「熊谷陣屋の段」、咲大夫さんの低音がとても良かった。そして、直実の慟哭そのものを表すかのような燕三さんの三味線。最後、清介さんの三味線に先導されるような文字久大夫さんの丁寧な語り。

ところで、熊谷陣屋の段、切で出演者の皆さんが舞台でスタンバイした瞬間に地震発生。しかし出演者の皆さんは動じない。清介さんが少し長めに三味線を弾き調整したみたい。そして特に相談をすることんなく、文字久大夫さんが余震のないことを判断し語りを開始。そのプロ根性を目の当たりにして動揺した観客も静寂を取り戻した。さすがです。

とても立派な襲名披露狂言でした。少しずつ文楽の楽しさが分かってきた。歌舞伎と連動して見るのが良さそう。

ちょいメモ備忘録20150525-05

23:17 文楽鑑賞 | コメント(0) | トラックバック(0)

團菊祭五月大歌舞伎「摂州合邦辻」「天一坊大岡政談」

2015/05/24
團菊祭昼の部は千穐楽前々日に、睡眠不足で頭がスッキリしない状態での観劇。
ちょいメモ備忘録20150524-01

一、摂州合邦辻 合邦庵室の場
玉手御前:菊之助/俊徳丸:梅枝/浅香姫:尾上右近/奴入平:巳之助/合邦道心:歌六/母おとく:東蔵

菊之助の玉手御前、よかったです。人妻の余裕も見せつつ、一見硬質でありながら内に秘めたる情念を燃やす玉手は菊之助によく合っていた。  花道から茄子紺の地の着物で登場。頭巾をすっぽりとかぶり、右袖で口の辺りまで顔を隠す様相がなんとも綺麗。どこかいわくありげで謎めく。  父合邦(歌六)と母おとく(東蔵)のいる庵室で俊徳丸への思いをいけしゃあしゃあと語る様子は自分勝手でふてぶてしてく、父母のことに思いを致さない言動は冷酷。しかし、これらはすべて計略を成功させるための言動。この計略はきっと俊徳丸を愛しく思うからこそ。後半、俊徳丸へ毒を盛ったのは自分であると告げ、父合邦を激怒させ刃で刺されたその瞬間、これでようやく首尾よく俊徳丸を守ることができる目途がついた事に安堵したように見えた。哀しそうでもあるが幸せそうでもあり。俊徳丸のため自らを刃で刺し、最期まで自分の思いを全うした玉手の潔さが見事でした。
ちょいメモ備忘録20150525-04

歌六さんの合邦、東蔵さんの母おとく、最強の夫婦。というか私好み。玉手が庵室にたどり着き、家に上げるか逡巡する場面、二人の義太夫に合わせたクドキが見事。玉手が真実を語るまでは、娘が不義を働いた事実を認めたくない気持ちがひしひしと伝わった。ただ合邦は、もうちょっと枯れたイメージ。歌六さんの合邦は、まだまだ血気盛んな感じなので少々違和感。でも実際の合邦は40歳~50歳くらいのはずだから、歌六さんの合邦が本来の姿かも。お坊さんらしくないのも気になったが、在家出家(出家せず、家庭で世俗・在俗の生活を営みながら仏道に帰依する者)だから、ということらしい。

梅枝の俊徳丸、やつれきった印象が、玉手の血を飲んだとたん瞬時に気品ある若者に雰囲気に一変したのがお見事。毒酒でただれた顔が治ったせいもあるが、やはり芝居の上手さ。右近の浅香姫は赤姫。ほかの女形と比べて所作に違和感を覚えない。型をやっています感がない、というか。芝居そのものはあまり印象に残らないのだが。巳之助の奴入平、よかったです。格下ながら玉手の言動にあきれる第三者的役割にうまく収まってた。いなせな雰囲気がかっこいい。菊五郎お得意の江戸っ子風味を継承してほしい。玉手を切るように言われ「迷惑千万」と答えたのが面白かった。

女性が情念を露にする芝居は少ないのではないか。「摂州合邦辻」、好きな演目になりそうです。

ちょいメモ備忘録20150525-02

二、通し狂言 天一坊大岡政談
序 幕 紀州平野村お三住居の場、紀州加太の浦の場、二幕目 美濃国長洞常楽院本堂の場、三幕目 奉行屋敷内広書院の場、四幕目 大岡邸奥の間の場、大詰 大岡役宅奥殿の場
大岡越前守:菊五郎/池田大助:松緑/山内伊賀亮:海老蔵/お三:萬次郎/赤川大膳:秀調/平石治右衛門:権十郎/下男久助:亀三郎/嫡子忠右衛門:萬太郎/ お霜:米吉/伊賀亮女房おさみ:宗之助/吉田三五郎:市蔵/藤井左京:右之助/名主甚右衛門:家橘/僧天忠:團蔵/天一坊:菊之助/大岡妻小沢:時蔵

加藤剛の「大岡越前」、毎週見てた。歌舞伎であの大岡裁きが見られるのかという期待を抱いて観劇したけど、テレビ時代劇みたいにすっきりした展開では当然ないわけで。

前半は天一坊(菊之助)が主役。大岡越前(菊五郎)は中盤以降に登場する。今年の團菊祭、特に昼の部4分の3くらいは菊之助のワンマンショー。

菊五郎、大岡越前守としての風格十分。切腹寸前の場面で、表情一つ動かしていないように見えるのに、責任を果たす覚悟がありありと分かるのもさすが。ただ、菊五郎さんなら、大岡裁きで裃のすそをぱーっと蹴るところとか、本当なら目を見張るように華やかにできるはず。やはり少しお疲れか。心配。

菊之助の天一坊。悪くなかった。むしろ良かった。けれど、きれい過ぎるのだ。折り目正しい優等生の天一坊。もちろん要所要所で腹黒さは表現されていて完成度も高いのだと思う。しかし例えば最初のお三(萬次郎)を殺す直前の場面。お三から娘が将軍の子を産んだと聞かされるまで、非常に感じが良い好青年にみえてしまう。また、大岡越前守が将軍の落胤と証明できないため、天一坊が上座に移動したとき。きれいすぎて天一坊が将軍の御子にも見えてしまうのだ。そういう瞬間が何度もあった。天一坊はまごうことなく極悪人であり、そのハラが常に感じられなくてはならない、気がする。そういう意味で今回の天一坊、少々説得力に欠けた。

團菊祭昼の部の「團」成分である海老蔵の伊賀亮、腹黒さがにじみ出ており良かったと思う。本当はもっと腹黒な雰囲気がでも良いと思うが、菊之助の天一坊に拮抗する腹黒さとしては十分。ただ海老蔵、時折見せる圧倒的な華が今回はてんで見えなかった。大岡越前とのやり取りも精彩を欠く。海老蔵までもお疲れなのか、出番が少なくいまいち團菊祭に盛り上がれないのか分からないが、華がないと海老蔵の良さは半減。元気出して。

松緑の池田大助、天一坊が偽者である証拠を探し出す大岡越前の腹心。折り目正しい所作から忠義の厚さが良く伝わった。いつか天一坊をやってほしい。僧天忠の團蔵さん、いつも腹黒い役を演じている印象。今回も生臭坊主のあくどさ十分。最初に殺されてしまうお三の萬次郎さん、かわいそうだった。お化粧がいかにも寂れた生活を送る婆様。亀三郎の下男久助、江戸時代の生き生きとした若者らしさ。その久助と心中しようとする米吉演ずるお霜が着ていた継ぎ合わせたような着物がかわいい。

菊五郎と時蔵と萬太郎。共演が多いせいか、この三人、本物の親子にしか見えない。妻時蔵。万事をあきらめ肩をすくめ夫息子の切腹に備える様が悲しい。息子、萬太郎。顔は幼いけど口跡が立派。子供ながら父の責任をともに負う立派な意思をみせる。天一坊が偽者である証拠が手に入り、父大岡越前が次の算段をしているのに、刀を見つめていてじっと考え込んでいる。と思ったら、「もう切腹はしないでよいのですか」と言った台詞に笑った。宗之助、伊賀亮の女房役にぱっちりお目目で登場するかと思いきや、渋目のお化粧。悪役の妻らしく隠密っぽい雰囲気を醸し出していたが、出番が短い。

ストーリーは面白かった。ただ、お疲れの大岡越前、きれいすぎる天一坊、勢いのない伊賀亮のせいで、今一つという印象がぬぐえない。もうちょっと悪人と善人の対比がでれば良いと思う。あと、台詞のテンポが比較的ゆっくり且つ、あまり動きのない芝居だったせいか、舟を漕いでいる率が非常に高かった。夜の部で立ち回りする芝居を二つもやらずに、昼の部に持ってくればよかったかも。

ちょいメモ備忘録20150525-03

22:47 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)

五月吉田玉男襲名披露「祇園祭礼信仰記」「桂川連理柵」

2015/05/22
五月国立劇場小劇場は、吉田玉女改め吉田玉男襲名披露公演。文楽の襲名披露ってどんなだろ、と切符入手。でも、この日は夜の部。夜の部は口上がないのです。
ちょいメモ備忘録20150519-01

ロビーは襲名披露公演らしく、いつもと違う賑わい。おめでたい雰囲気がただよう。この日は尾上右近が見に来たらしく、お花が。隣のお花は立川志の輔。
ちょいメモ備忘録20150519-02

「祇園祭礼信仰記」
「金閣寺の段」豊竹咲甫大夫、竹澤宗助
「爪先鼠の段」奥 竹本千歳大夫、豊澤富助/アト 豊竹希大夫(17日まで)、豊竹 靖大夫(18日から)、鶴澤清志郎
(人形役割)松永大膳:吉田玉志/松永鬼藤太:吉田玉勢/石原新五:吉田玉翔/乾丹蔵:吉田玉誉/川嶋忠治:吉田蓑次/雪姫:豊松清十郎/十河軍平実は加藤正清:吉田玉佳/此下東吉実は真柴久吉:吉田幸助/狩野之介直信:吉田簑一郎/慶寿院:桐竹亀次/腰元、近習、軍平:大ぜい

この演目、今年の一月に歌舞伎座公演で見た。松永大膳が染五郎、雪姫が七之助、此下東吉が勘九郎だった。七之助のおてんば雪姫が記憶に残る。

ちょいメモ備忘録20150519-05

さて文楽。歌舞伎と雰囲気が違う。こんな露骨に「絵を描くか、松永大膳に抱かれるか」という二者択一を迫ってたっけ。「抱かれる」という台詞が何回も出てきて、なんだかなあ、と。現代の価値観を芸能にあてはめるのはアホと分かっていても、松永大膳の傲慢不遜な態度と全体に漂う男性優位の価値観がどうも苦手で。

それでも文楽は楽しかった。「金閣寺の段」は碁笥(碁石を入れる器)等、碁をめぐるやり取りが面白い。松永大膳の偉ぶった振る舞いは生き生きとしており、かわいそうな雪姫は綺麗だけど痛々しい。咲甫大夫さんの元気が出る若々しいお声。

「爪先鼠の段」の見所はネズミ!雪姫の足元で桜がパッと舞ってネズミ・ピョンピョン。かわいい。縛られた雪姫、負けるな!そこに真柴久吉が登場。真っ白い着物を着た久吉、いかにもスーパー・ヒーローの出で立ち。「舞台のセリを使って一層から二層、三層へと上がって」行った(@国立劇場HP)。今回復活した装置だそうだが、なかなか大がかり。お城の一層がセリで下がり、二層が見え、次に二層が下がり、三層が見えるダイナミックな仕掛け。歌舞伎と違い人間でなく人形が上の層へ上がるように見えれば良いのだから、派手な仕掛けが作りやすいのかも。

そして千歳大夫さん。この方、お顔からしていかにも私好みの義太夫を語ってくれそうな方。実際わりと好みです。緩急がきっちりしていて聞きやすい。おだやかな富助さんの三味線とよく合っている。

加藤正清も登場し、久吉と大膳が戦う約束をして幕。

ちょいメモ備忘録20150519-03

「桂川連理柵」
「六角堂の段」 お絹:竹本三輪大夫/長吉:豊竹睦大夫/儀兵衛:竹本津國大夫  竹澤 團吾
「帯屋の段」 切 豊竹嶋大夫、野澤錦糸 /奥 豊竹英大夫、竹澤團七
「道行朧の桂川」 お半:豊竹呂勢大夫/長右衛門:豊竹咲甫大夫 竹本南都大夫、豊竹咲寿大夫、豊竹亘大夫、鶴澤藤蔵、鶴澤清丈' 、鶴澤寛太郎、野澤錦吾、鶴澤燕二郎
(人形役割)女房お絹:吉田和生/弟儀兵衛:吉田簑二郎/丁稚長吉(六角堂)吉田一輔(17日まで)、吉田簑紫郎(18日から)/母おとせ:吉田文昇/親繁齋:桐竹勘壽/帯屋長右衛門:吉田玉女改め吉田玉男/丁稚長吉(帯屋):吉田蓑助/娘お半:桐竹勘十郎/下男:大ぜい
囃子 望月太明蔵社中

「六角堂の段」
紫の頭巾をかぶったお絹さん(吉田和生)、とても綺麗。仕草一つ一つが柔らかくて、優しそうで、こんな人を長右衛門は裏切ってしまったのか、と思う。長吉(吉田蓑助)は名刀をすり替えるくらいだから、どれだけ悪党なんだと思ったらまだまだ子供。三輪大夫さんのお絹の柔らかいお声に聞き惚れた。

「帯屋の段」
いよいよ吉田玉女改め吉田玉男さん登場。今回はあまり動きのない長右衛門の人形遣い。動きがない中、お半(桐竹勘十郎)との事、金百両の使い込み等どんどん追い込まれていく責め苦を表すお役。筋書を読んだときはこの長右衛門が優柔不断野郎に思えて許せなかったのだけど、実際に文楽を見たら優しすぎるゆえの優柔不断なのだな、と思えた。

義太夫は、嶋大夫さんがとにかく圧巻。野澤錦糸さんの三味線の音色はどこか物悲しく、お二人の義太夫に大満足。

長吉とお半が恋仲であるはずがないと言い立てる儀兵衛(吉田簑二郎)と長吉のやり取りが面白すぎ。儀兵衛は全身使って囃し立て、長吉は少し抜けた若者で、動じない。ここは見せ場。長右衛門の義母のいじわるおとせ(吉田文昇)のいじめはとても憎らしく、父繁齋(桐竹勘壽)は、引退し一歩引いて成り行きを見守る。女房お絹の優しさ、お半の若さの間で右往左往する長右衛門。織り成す人間模様がとても切ない。

「道行朧の桂川」
心中するっていうのに、派手。それが文楽というのもらしい。義太夫も三味線も五人ずつだもの。

まだ十四歳のお半(桐竹勘十郎)、年上の男性を惑わす魔女のような天使のような。邪気がなく、その分罪深い。自分ひとりで死ぬつもりであると言いながら、結局長右衛門(吉田玉男)を翻弄する。お半のあまりの美しさゆえに、死へと誘われる長右衛門。事前に筋を読んだときは、長右衛門の情けなさばかりが目だったのに、道行では翻弄される長右衛門が哀れで切ない。

ちょいメモ備忘録20150519-04

心中もの、好きかも 笑。三味線がじゃんじゃんかき鳴らされるのが気持ちいい。次は昼の部だ。口上楽しみ。

00:22 文楽鑑賞 | コメント(0) | トラックバック(0)
 | HOME | Next »

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。