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「晩鐘」 (上)(下)  乃南アサ

2013/08/05
母親を殺害された高浜真裕子は、そのとき高校二年生。心に癒しがたい傷を負った。一方、加害者の子供たち大輔と絵里は長崎の祖父母のもとに預けられ、父と母を知らずに成長する。運命が変わったあの日から七年、かけがえのない人をもぎ取られた真裕子の心の傷は癒えるのか。殺人犯の父親を持った子供たちは、その運命を受け容れることができるのか(「BOOK」データベースより)。

晩鐘〈上〉   晩鐘〈下〉

「風紋」で再生できたと思った女子高生が、未だ母親を殺された悲しみを引きずり父姉をなじる。ごく平凡な少女だっただからこその現実味。理解ある相手にめぐり合えた彼女が悲しみを乗り越えられそうな姿にほっとする。他方、加害者側の息子の結末は厳しすぎる。父親が犯罪者だった、ということだけではすまされない、この子のもって生まれた性というものがあるのだとは思う。しかし父親が犯罪者でなければ、あの結末を迎えることにならなかったのもまた事実である。

21:35 日本・小説(新) | コメント(0) | トラックバック(0)
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