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九月大歌舞伎 「不知火検校」「馬盗人」

2013/09/25
松本幸四郎は苦手なので、新橋演舞場にいく予定はなかった。だが、ネットで夜の部の反応があまりによく、結局東銀座へ。3階右列。

沖津浪闇不知火
一、不知火検校(しらぬいけんぎょう)松本幸四郎悪の華相勤め申し候

浜町河岸より横山町の往来まで

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按摩富の市後に二代目検校:幸四郎/奥方浪江:魁春/指物師房五郎:翫雀/生首の次郎後に手引の幸吉:橋之助/湯島おはん:孝太郎/丹治弟玉太郎:亀鶴/若旦那豊次郎:巳之助/娘おしづ:壱太郎/富之助:玉太郎/魚売富五郎:錦吾/初代検校:桂三/因果者師勘次:由次郎/夜鷹宿おつま:高麗蔵/鳥羽屋丹治:彌十郎/岩瀬藤十郎:友右衛門/母おもと:秀太郎/寺社奉行石坂喜内:左團次

とてもよかった。松本幸四郎の当たり役なのではないか。弁慶より生き生き。口跡もいい。

二代目不知火検校、とにかく「悪い」。卑劣、下衆の極み、俗悪、下賤。盲人を憐れむ人の気持ちを逆手にとって、悪事の限りを尽くす。借金の方に奥方魁春を手籠にして、後に金を返させる場面は正に醜悪。悪い奴だがかっこいいとなどとはいえない。なのにこの舞台が魅力的なのは、弱者を憐れむことで自尊心を満たす気持ちを見透かされた気がして目が逸らせないからか。

最後の場面で群衆に「人非人」と石を投げつけられても怯むことなく、「俺と違って目明きのお前たちには楽しいことがなく、無駄に年を重ね、薄汚ねえばばあ、じじいとなり死んでいく(大意)」などと言いいながら引っ立てられて行く。大言壮語という感じでなく、悪の中の悪の人だからこその台詞。

主役以外誰ひとりとして外れはなかったが、とにかく主役が圧巻。

(最後の「薄汚ねえじじい、ばばあ」のあたりで客席から笑いが起こる。毒蝮三太夫の毒舌での笑いと似ている。笑いを押しとどめることは無理だが、雰囲気は壊れる)

二、馬盗人(うまぬすびと)

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ならず者悪太:翫雀/ならず者すね三:巳之助/百姓六兵衛:橋之助

こちらは、ハードな「二代目不知火検校」の口直し。客席は一気に笑いの渦。出演者皆さん、一生懸命演じているのが伝わってきた。

最後にお馬さんが花道で見得を切ってた! 主役はお馬さんだね、このお芝居。お馬さん役の方に大拍手。

12:14 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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