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「二十世紀」  橋本 治

2014/08/21
1年1コラム、4ページ。1900年から2000年まで、本文だけで404ページを要した20世紀の総括。時代と社会に関する当事者意識に満ちた本文に加え、巻頭には、約40ページに及ぶ総論「二十世紀とはなんだったのか」が付されている。
記述は、実感に満ちたきわめて「橋本的」なもの。編年体の構成をとって語られた歴史事象の膨大さや、著者の歴史知識の幅広さにまず驚かされるが、読むうちに強く印象に残るのは、「客観性」という制度化したバイアスをくぐった「史実」に飽き足らず、そこに自分の体験を対峙させていく著者の執拗な手つきである。体温の残る場所から「歴史」を丸ごと語り直そうとする、このある意味で無謀な試みにこそ、本書の真骨頂があるのだと感じる。
「橋本式紀伝体」といってもいいようなこの方法は、50年代以降の記述に至って特に輝きを増す。たとえばプロレスや東京オリンピックを見たときというような、著者の個別の述懐をたどるうちに、個人の記憶が生々しく舞い戻り、それがやがて同時代体験という共同性に浄化するのである。
この体験は、著者とのオピニオンの共有を強制などしない。ただ、自分もまた時代の当事者であるという基本的な認識に我々を導くだけである。「強制」ではなく「共生」を喚起してよしとするこのすぐれて個人的な精神こそ、20世紀が看過して顧みなかったものなのではないだろうか。(今野哲男)(Amazon)

二十世紀

すごいボリューム。すごい知識。20世紀の出来事を俯瞰的にみた筆者の考察がとても面白い。歴史上の出来事はいきなり起こるでのなく、徐々にそこへ向かっていくということ。思想対立などではなく、大国が小国を保護の名の下に支配しようとうしたのが第1次、第2次世界大戦、冷戦。

09:13 歴史・伝記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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