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「伊勢音頭恋寝刃」 油屋店先、奥庭のせりふ

2014/10/01
「伊勢音頭恋寝刃」油屋店先、同奥庭で好きなせりふ、気になるせりふ、聞きとりたいせりふを集めてみました。名作歌舞伎全集第14巻、舞台を参考に。

・貢が折紙を手に入れなきゃならない理由を言い、最後に
「コリャ、今宵はめったにここは動かれぬわえ」(この後万野登場)。

・青江下坂の取替え場面、岩次と喜助の「オッと、よしよし」。

・あっちこっちを食い散らす客のこと「箒客(ほうききゃく)」。

・万野「貢さん、どうじゃぞいなア」といいながら貢をいびる(?)万野。

・貢がお鹿を呼んだことをからかわれ、「よっぽどの『へちもの』食いじゃわい」。
お鹿はお紺のところへ行き、
「モシお紺さん、否えいなア油屋のお紺さん。お前の目からは私の顔がおかしかろ、皆さんもおかしかろ。蓼も蓼、大きな蓼じゃ。何ぼ蓼でもへちものでも、切れる事は切れやんす。伊勢参宮の上り下りの人さんが、何と言わしゃんす。油屋のお紺は器量が良い。またお鹿は程が良い。鹿がいい、紺がいい(又は、お鹿もよいが、お紺もよい、お紺もよいが、お鹿もよい)、鹿さん紺さん中よしさん、ここばかりじゃてかんせと、さア相の山ではなけれども、ついぞこれまで客衆に無心言うた事もなければ、客に振られた事もないぞえ」。

・貢がお鹿に金の無心をした手紙を書いたと覚められ、万野に問いただそうと、
貢「万野を呼べー」。

・万野「両方からそのように、万野万野とせり合うては、万野がしわくちゃになるわいなア」。

・貢が金をもらったのをしらばっくれていると、万野が「お前もよっぽどしらにせじゃなア」。
万野が団扇で貢の頬をつく。
貢「覚えもないこの貢に、わいら寄って言い掛をするのじゃな」。
万野「腹が立つならどうなとしいなあ」

・お紺の愛想尽かし。
貢「女を捉えて大人気ない。この礼はきっと言う、万野、覚えていよ」。
「身不肖なれども福岡貢、女郎を欺して金を取ろうか、何、バ々々馬鹿なことを」。
お紺「イエ、そう潔白には言われますわい」。
貢「そりゃまた何ゆえ」
(中略)
お紺「それほど手詰めの金ならば、なぜわたしに言うては下さんせぬ。僅かなお金で見ともない。所詮私に言うたて、埒があくまいと思うての事でしょう。そりゃもう不甲斐ないわたしゆえ、そう思いなさんすは尤もでござんす。よう隠して下さんした。きっと礼を言いますぞえ。これから随分お鹿さんを可愛がってやらしゃんせ。いかにわたしへの面当てじゃというて、同じ内の女郎を捉えて何の彼のと、その上に金の無心、ほんに見下げ果てたといおうか、殊に女郎は張りのあるもの。欺されたの騙られたのと、大勢の中で声山立てられ、傍で聞いているその辛さ、あまりさもしい事さしゃんしたと思や、口惜しいやら恥ずかしいやら、私ゃここへ消えとうござんすわいなア」。
(中略)
貢「これというのも万野めが・・・。トサア、言えば言うほど馬鹿になるわえ」。
貢「大鋸屑も言えば言わるると、コリャいよいよわしの女房になる事は嫌じゃな」。

歌舞伎座看板より(十七世、十八世 中村勘三郎さんの追善公演)。
enomi20141007-04.jpg

・愛想尽かしラスト。
お紺「貢さん、待たしゃんせ」
貢「何ぞ用か」
お紺「もうこれきりでござんすぞえ
貢「これぎりもすさまじいわえ」

・刀交換完了後、喜助「何も知らずに、馬鹿め」。

・最後の見得まで
貢「オヽ、こりゃこれ、疑いもなき青江下坂。チエヽかたじけない」。
喜助「二品手に入る上からは」
お紺「少しも早う」
貢「本国へ帰参をなさん」
(中略)
喜助「天晴れ名刀」
貢「下坂の切れ味」
喜助「お見事」。

15:35 歌舞伎のせりふ | コメント(0) | トラックバック(0)
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