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「双蝶々曲輪日記」 角力場のせりふ

2014/10/12
「双蝶々曲輪日記」堀江角力小屋の場で好きなせりふ、気になるせりふ、聞きとりたいせりふを集めてみました。台本、名作歌舞伎全集第7巻、舞台を参考に。

放駒長吉が濡髪との対決に勝ち、町人「長吉勝った、長吉勝った」。

長吉に目録をお祝い。
皆々「しーめましょ、ヨイヨイ。モ一つセ、ヨイヨイ。祝うて三度、ヨヨイのヨイ

長吉、花道に引っ込み。
郷左衛門「コリャ、長吉、何じゃそのざまは。濡髪に勝ったその方が、丁稚のようにチョコチョコと。もっと威張って歩かぬか」。
長吉「威張って歩けとは、どうしたらよろしゅうござりまする」。
郷左衛門「(中略)ソレ、両の肘をこう張ってナ、右の足からズシン、右の足もズシン、ズシンズシンと、こう歩くのじゃ」。

濡髪が負けやさぐれる与五郎。
何じゃい、何じゃい、何じゃい、何じゃい。竹河岸の火事ではあるまいし、ポンポンポンポン言いくさるな。今聞けば、長吉勝った長吉勝った、なんの長吉が勝ってよいものぞ。ありゃ濡髪が一人でこけたのじゃ。それに何じゃ、長吉は日本一じゃ。日本一の吉備団子が聞いてあきれるわい。」。

濡髪長五郎登場。
長五郎「若旦那、若旦那。これはしたり、若旦那」。
与五郎「濡髪か、逢いたかった、逢いたかった。(中略)コレ濡髪、今日の角力はどうしたのじゃいぞいのう」。

濡髪が贔屓。
与五郎「えろう濡髪が贔屓と見ゆるな」。(中略)
茶屋亭主金平「私は場所が始まりますと、(中略)朝は塩断ち、昼は茶断ち、夜は寝床で鯱(しゃちほこ)立ちをしております」(中略)。
与五郎「ナニ濡髪に生き写し(中略)。こうなるからは千人力じゃ」。

enomi20141010-04.jpg

濡髪長五郎と放駒長吉ご対面、
長五郎「そう言わずと、ここへ掛けてくださんせ」。
長吉「そうでごんすか。そうでごんすか。そんなら関取、許さんせ」。

長五郎と長吉の対決~最後まで
長五郎「あっぱれ男、が、そこじゃでの」。 長吉「どこでごんす」。
長五郎「ササ、そこが男同士(中略)そのまま土俵をズルズルズル・・・コレ長吉どん、大概わかりそうなものじゃないか。」
長吉「(中略)そんなら今日の角力、ありゃこなはん振ったんじゃナ」。
長五郎「イイヤ、そうじゃない、そうじゃない」。
長吉「イイヤ、振ったんじゃ振ったんじゃ、振りさらしゃアがったんじゃナ。コレ関取」(中略)「もがり商売、嫌でごんす」。
長五郎「コレ長吉どん、イヤサ長吉。あんまりアゴタが叩き過ぎるぞよ。与五郎様のことについては、命までも差し上げねばならぬ筋があればこそ、男が手を下げ、頼むじゃないか」。
長吉「それを俺が知ったことかい」。
長五郎「知らぬによって言うて聞かするのじゃ。アノここな、素丁稚め」。(長吉の座る床几を踏み壊す。)(中略)
長吉「まだ鞍味知らぬ放駒、人中で馬乗りに逢うたことがない。随分踏まれてみようわい」
長五郎「見するぞよ」。 長吉「見るぞよ」。 二人「何を」。
長五郎「この茶碗のように物事が丸う行けばよし、こうしてしまえば元の土くれ」。(茶碗を握り潰す)。「そんなら長吉」
長吉「長五郎」  長五郎「重ねて」  長吉「逢おう」

12:33 歌舞伎のせりふ | コメント(0) | トラックバック(0)
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