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三月国立劇場「梅雨小袖昔八丈」「三人形」

2015/03/24
本日、国立劇場にて「梅雨小袖昔八丈」。桜はすでに三分咲き、お花見できそう。客席はほぼ埋まっている。ちょっと嬉しい。

「梅雨小袖昔八丈」
序幕 白子屋見世先の場 永代橋川端の場
二幕目 冨吉町新三内の場 家主長兵衛内の場 元の新三内の場
大詰 深川閻魔堂橋の場

髪結新三:橋之助/弥太五郎源七:錦之助/白子屋手代忠七:門之助/加賀屋藤兵衛:松江/白子屋お熊:児太郎/下剃勝奴:国生/車力善八:秀調/家主女房お角:萬次郎/家主長兵衛:團蔵/白子屋後家お常:芝喜松/白子屋下女お菊:芝のぶ/肴売新吉:橋吾/大工勘六・夜そば売仁八:坂東玉雪

ちょいメモ備忘録20150324 -04

注目は橋之助の髪結新三。橋之助の見た目は私の中でかなり新三のイメージに近いのだ。最初に髪結道具の木箱を持って登場したとき、正に新三ここにあり!颯爽としていてかっこいい。台詞も粋でこれぞ江戸っ子。永代橋での傘づかいも決まってる。序幕は結構楽しんでみていた。

だけど、二幕目、新三内の場あたりで中だるみ。だんだんと新三の台詞が一本調子に聞えてきて、しんどくなる。黙阿弥の七五調の台詞って大好きなんだけど、ともすると台詞に深みが感じられにくく、会話の中でずっと続けるのは難しいのかも。新三とやり取りする勝奴(国生)が違う感じの台詞回しならまだ良かったかもしれないが、国生はまだまだ。甲高い声で教わった事を一生懸命なぞっている段階。

中盤で家主長兵衛(團蔵)がお熊ちゃんを取り戻すべく新三内にやってきて、新三と家主のやり取りが中心に。ようやく一本調子脱出。家主の役は彌十郎さんの豪快おとぼけイメージが強かったが、團蔵さんの大家は蛇みたいにネチネチ攻めてくるリアルな因業大家。台詞や仕草の一つ一つがとても丁寧。で、最初は雰囲気が変わったのが新鮮で聞き入っていたが、暫くすると團蔵さんのテンポにも飽きてきて。世話物のテンポ良い台詞のキャッチボールが難しさを実感。

ちょいメモ備忘録20150324 -05

門之助の手代忠七。なよなよしていて、いかにも色恋沙汰に巻き込まれそう。新三に騙されたと知ったとき手をわなわなさせる仕草が印象的。もう少し迫力ある絶望感を出してほしい気もしたが、弾けきれない陰々滅々とした性格だからこそ自害しようとするのかも。児太郎のお熊、真っ赤っ赤でぼてっとした唇はいかにも男の事しか頭にない娘。世間知らずな感じがいかにもお熊ちゃんらしい。しかしいつも思うのだが、新三の慰みものになったお熊ちゃん、助け出されたときもっと動揺してなくていいのか。源七の錦之助はむしろ忠七役がニン。でも、まずお化粧で新三の向こうを張るヤクザらしさは出ていた。ニンでない役でも型を押さえればこなせるお手本。萬次郎の長兵衛の女房。金の算段をでウハウハしながら目の表情をくるくる変えるのが面白い。今回、芝居を一番楽しくしてくれたのはこの人。

芝喜松さんのお常みたいな風格を出せる女形は貴重。女手一つで白子屋を支える心ばえ。芝のぶのお菊、しっかり者の姉さん。お熊に忠七との仲について助言するときの仕草がきれい。松江の藤兵衛、折り目正しい仲人。もっと出番を。秀調の善八さん、肝っ玉小さい車力。忠七とお熊ちゃんを仲介し、一仕事終わり花道を引っ込む表情が満足げな顔イイ。橋吾さんの鰹売り、天秤棒の担ぎ方が堂に入っている。声もいい。だけど、早口すぎて何を言っているか聞き取れない。いちばん世話物らしい季節感を出せる場面なのにもったない。

大詰、新三(橋之助)と源七(錦之助)の立ち廻り。二人とも手さばき足さばきともかっこよく、見事な締めでした。

休憩時間、吉田玉男を四月に襲名する吉田玉女さんのポスターをながめた直後にご本人が携帯で話すのを発見し思わず凝視。こちら、喫茶室「濱ゆう」でいただいた京ぜんざい。
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「三人形」
若衆:中村錦之助/奴:国生/傾城:児太郎

幕が開くと、左から傾城、奴、若衆と書かれた扉。中からそれぞれの役に扮した三人が登場。途中吉原の舞台装置に。桜の花の中踊る三人が綺麗。

錦之助は他の二人を率いて余裕の踊り。こういうのも和事というのだろうか。色香が漂う。やっぱり錦之助は源七よりすっきりした若者が似合う。児太郎は傾城らしく、品を作り男を誘う艶っぽさ十分。いつか揚巻を演じる日が来るのだろうか。国生の奴は一通り仕上げてきた、という印象。ここからがスタート。

世話物の難しさを痛感して劇場を後に。容姿はピカ一橋之助、期待してます!

ちょいメモ備忘録20150324 -08

21:57 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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