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五月吉田玉男襲名披露「祇園祭礼信仰記」「桂川連理柵」

2015/05/22
五月国立劇場小劇場は、吉田玉女改め吉田玉男襲名披露公演。文楽の襲名披露ってどんなだろ、と切符入手。でも、この日は夜の部。夜の部は口上がないのです。
ちょいメモ備忘録20150519-01

ロビーは襲名披露公演らしく、いつもと違う賑わい。おめでたい雰囲気がただよう。この日は尾上右近が見に来たらしく、お花が。隣のお花は立川志の輔。
ちょいメモ備忘録20150519-02

「祇園祭礼信仰記」
「金閣寺の段」豊竹咲甫大夫、竹澤宗助
「爪先鼠の段」奥 竹本千歳大夫、豊澤富助/アト 豊竹希大夫(17日まで)、豊竹 靖大夫(18日から)、鶴澤清志郎
(人形役割)松永大膳:吉田玉志/松永鬼藤太:吉田玉勢/石原新五:吉田玉翔/乾丹蔵:吉田玉誉/川嶋忠治:吉田蓑次/雪姫:豊松清十郎/十河軍平実は加藤正清:吉田玉佳/此下東吉実は真柴久吉:吉田幸助/狩野之介直信:吉田簑一郎/慶寿院:桐竹亀次/腰元、近習、軍平:大ぜい

この演目、今年の一月に歌舞伎座公演で見た。松永大膳が染五郎、雪姫が七之助、此下東吉が勘九郎だった。七之助のおてんば雪姫が記憶に残る。

ちょいメモ備忘録20150519-05

さて文楽。歌舞伎と雰囲気が違う。こんな露骨に「絵を描くか、松永大膳に抱かれるか」という二者択一を迫ってたっけ。「抱かれる」という台詞が何回も出てきて、なんだかなあ、と。現代の価値観を芸能にあてはめるのはアホと分かっていても、松永大膳の傲慢不遜な態度と全体に漂う男性優位の価値観がどうも苦手で。

それでも文楽は楽しかった。「金閣寺の段」は碁笥(碁石を入れる器)等、碁をめぐるやり取りが面白い。松永大膳の偉ぶった振る舞いは生き生きとしており、かわいそうな雪姫は綺麗だけど痛々しい。咲甫大夫さんの元気が出る若々しいお声。

「爪先鼠の段」の見所はネズミ!雪姫の足元で桜がパッと舞ってネズミ・ピョンピョン。かわいい。縛られた雪姫、負けるな!そこに真柴久吉が登場。真っ白い着物を着た久吉、いかにもスーパー・ヒーローの出で立ち。「舞台のセリを使って一層から二層、三層へと上がって」行った(@国立劇場HP)。今回復活した装置だそうだが、なかなか大がかり。お城の一層がセリで下がり、二層が見え、次に二層が下がり、三層が見えるダイナミックな仕掛け。歌舞伎と違い人間でなく人形が上の層へ上がるように見えれば良いのだから、派手な仕掛けが作りやすいのかも。

そして千歳大夫さん。この方、お顔からしていかにも私好みの義太夫を語ってくれそうな方。実際わりと好みです。緩急がきっちりしていて聞きやすい。おだやかな富助さんの三味線とよく合っている。

加藤正清も登場し、久吉と大膳が戦う約束をして幕。

ちょいメモ備忘録20150519-03

「桂川連理柵」
「六角堂の段」 お絹:竹本三輪大夫/長吉:豊竹睦大夫/儀兵衛:竹本津國大夫  竹澤 團吾
「帯屋の段」 切 豊竹嶋大夫、野澤錦糸 /奥 豊竹英大夫、竹澤團七
「道行朧の桂川」 お半:豊竹呂勢大夫/長右衛門:豊竹咲甫大夫 竹本南都大夫、豊竹咲寿大夫、豊竹亘大夫、鶴澤藤蔵、鶴澤清丈' 、鶴澤寛太郎、野澤錦吾、鶴澤燕二郎
(人形役割)女房お絹:吉田和生/弟儀兵衛:吉田簑二郎/丁稚長吉(六角堂)吉田一輔(17日まで)、吉田簑紫郎(18日から)/母おとせ:吉田文昇/親繁齋:桐竹勘壽/帯屋長右衛門:吉田玉女改め吉田玉男/丁稚長吉(帯屋):吉田蓑助/娘お半:桐竹勘十郎/下男:大ぜい
囃子 望月太明蔵社中

「六角堂の段」
紫の頭巾をかぶったお絹さん(吉田和生)、とても綺麗。仕草一つ一つが柔らかくて、優しそうで、こんな人を長右衛門は裏切ってしまったのか、と思う。長吉(吉田蓑助)は名刀をすり替えるくらいだから、どれだけ悪党なんだと思ったらまだまだ子供。三輪大夫さんのお絹の柔らかいお声に聞き惚れた。

「帯屋の段」
いよいよ吉田玉女改め吉田玉男さん登場。今回はあまり動きのない長右衛門の人形遣い。動きがない中、お半(桐竹勘十郎)との事、金百両の使い込み等どんどん追い込まれていく責め苦を表すお役。筋書を読んだときはこの長右衛門が優柔不断野郎に思えて許せなかったのだけど、実際に文楽を見たら優しすぎるゆえの優柔不断なのだな、と思えた。

義太夫は、嶋大夫さんがとにかく圧巻。野澤錦糸さんの三味線の音色はどこか物悲しく、お二人の義太夫に大満足。

長吉とお半が恋仲であるはずがないと言い立てる儀兵衛(吉田簑二郎)と長吉のやり取りが面白すぎ。儀兵衛は全身使って囃し立て、長吉は少し抜けた若者で、動じない。ここは見せ場。長右衛門の義母のいじわるおとせ(吉田文昇)のいじめはとても憎らしく、父繁齋(桐竹勘壽)は、引退し一歩引いて成り行きを見守る。女房お絹の優しさ、お半の若さの間で右往左往する長右衛門。織り成す人間模様がとても切ない。

「道行朧の桂川」
心中するっていうのに、派手。それが文楽というのもらしい。義太夫も三味線も五人ずつだもの。

まだ十四歳のお半(桐竹勘十郎)、年上の男性を惑わす魔女のような天使のような。邪気がなく、その分罪深い。自分ひとりで死ぬつもりであると言いながら、結局長右衛門(吉田玉男)を翻弄する。お半のあまりの美しさゆえに、死へと誘われる長右衛門。事前に筋を読んだときは、長右衛門の情けなさばかりが目だったのに、道行では翻弄される長右衛門が哀れで切ない。

ちょいメモ備忘録20150519-04

心中もの、好きかも 笑。三味線がじゃんじゃんかき鳴らされるのが気持ちいい。次は昼の部だ。口上楽しみ。

00:22 文楽鑑賞 | コメント(0) | トラックバック(0)
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