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八月納涼歌舞伎第三部 「芋掘長者」「祇園恋づくし」

2015/08/18
少ーし涼しくなったかな。8月16日、八月納涼歌舞伎第三部です。
ちょいメモ備忘録20150816-01

一、芋掘長者
芋掘藤五郎:橋之助/友達治六郎:巳之助/腰元松葉:新悟/魁兵馬:国生/菟原左内:鶴松/松ヶ枝家後室:秀調/緑御前:七之助

芋を手にした人がどんどん物々交換して最後に長者様になる話かと思ったが、それはわらしべ長者。芋堀の藤五郎が逆玉にのるまでのお話でした。

「十世坂東三津五郎に捧ぐ」と銘打っている通り、三津五郎さんを偲ぶ演目。平成17年に三津五郎さんが復活上演したとのこと。そうなると、どうしても治六郎(巳之助)に注目してしまう。巳之助が藤五郎の代わりに面をつけて舞いを披露する場面では、「待ってました」と大向こう。「大和屋」の声もたくさんかかり、観客皆が巳之助を通じて三津五郎さんを思っていることがひしひしと分かる。もちろん私も。それに応えよう当とする巳之助、立派でした。父の後を継ぐ重圧をきちんと受け止め、責任を全うしようとする志が伝わってきた。橋之助(藤五郎)のフォローをしてやる役どころだけど、年の差、芸歴の差をさほど感じさせることなく、堂々としている。

藤五郎(橋之助)、田舎者でおかしみのある役。意外にはまっており、こういうお役もできるのだなと驚いた。芋堀の踊りも楽しかったし。ただ私はこの役が勘三郎さんに合う気がしてしまった。照れながら、でも得意げに芋堀を舞う勘三郎さんの藤五郎が目に浮かび、七之助が舞台にいることもあり、ちょっと悲しくなった。

緑御前(七之助)、清楚で気品があるけど、堂々と舞う強さのある赤姫、綺麗だったなあ。魁兵馬(国生)、台詞が少なく悪目立ちしない。貫録が出てきた。菟原左内(鶴松)、所作が丁寧。立ち役が似合う。

ラスト、みんなで舞う芋堀踊り、お尻振り振りが楽しかった。

二、祇園恋づくし
大津屋次郎八、女房おつぎ:扇雀/指物師留五郎:勘九郎/芸妓染香:七之助/手代文吉:巳之助/おつぎ妹おその:鶴松/持丸屋女房おげん:歌女之丞/岩本楼女将お筆:高麗蔵/持丸屋太兵衛:彌十郎

配役を見て、扇雀さんが次郎八とその女房おつぎの両方をやると聞いて驚いたが、二人ともに「悔しいー」というリアクションをさせたり、「似たもの夫婦ですなー」と言わせたり、夫婦を一人で演じて笑いをとることを狙っているみたいだ。でもそれ以上に立ち役、女形で完全に別人にみえるのが改めて感心。はんなり次郎八も、嫉妬深い女房おつぎも両方良かった。

ちょいメモ備忘録20150816-02

対するは江戸の留五郎(勘九郎)。勘九郎、あれだけの早口のべらんめえ江戸言葉を、よくもまあ立て板に水のごとく後から後から流れるように言えるもんだ。こういう役はお父さんよりも、はまっているかも。ただあまりに似合いすぎて、もっと古典の重ーいお芝居をやってほしいと思ったり。芸妓染香(七之助)、次郎八の事をを嫌がっていても、貰えるものは貰うちゃっかり精神。おつぎをうまく丸め込む頭の良さもある。「狐狸狐狸ばなし」でも思ったが、こういう腹黒の役どころは七之助に本当に似合っている。

手代文吉(巳之助)とおその(鶴松)、自分たちの色恋に陶酔しまくっているこのカップル、アホっぽくてかわいい。文吉が坂を下りるだけの話をちんたら話している場面は笑えたし、おへちゃなおそのも似合っている。ただ、おそのは虎之介の代役とのこと。抜群の破壊力でおそのを演じる虎ちゃんも見てみたかった。

持丸屋太兵衛(彌十郎)、通常運転。その女房おげん(歌女之丞)、もっと太兵衛をとっちめてほしかった。岩本楼女将お筆(高麗蔵)、夏の黒い着物(絽?)がきれい。

上方とに江戸のバトルが楽しい演目でした。両演目とも大向こうが充実、聞き応えありました。

ちょいメモ備忘録20150816-03

08:35 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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