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十一月国立劇場 「通し狂言 神霊矢口渡」

2015/11/27
十一月国立劇場は福内鬼外作「神霊矢口渡」。福内鬼外って、平賀源内のことらしい。由良兵庫之助の吉右衛門目当てで中日と千穐楽の二回観劇。奮発して千穐楽は1等A席9500円。2階席の1番前。

ちょいメモ備忘録20151126-01

十一歌舞伎公演「通し狂言 神霊矢口渡」
由良兵庫之助信忠:吉右衛門/江田判官景連・渡し守頓兵衛:歌六/南瀬六郎宗澄:又五郎/新田小太郎義岑:歌昇/下男六蔵:種之助/傾城うてな:米吉/道者道念:橘三郎/代官犬伏官蔵:桂三/竹沢監物秀時・新田義興の霊:錦之助/新田の御代所筑波御前・頓兵衛娘お舟:芝雀/兵庫之助の妻港:東蔵

ちょいメモ備忘録20151126-02

序幕 東海道焼餅坂の場
前半は兵庫之助の妻、湊(東蔵)と新田義興の妻筑波御前(芝雀)の道中。東蔵さん、まさかのセクハラを受けている。けだものを見るような目で男たちを見る様がなんともリアル。でも最近お婆さん役が多い東蔵さんに女を漂わせられるとドキドキする。代官の犬伏官蔵(桂三)、足を120度くらいに開いて座る姿がきれいで立派。

後半は、徳寿丸を連れ逃走する南瀬六郎(又五郎)。又五郎さん、白装束をまとい凛として徳寿丸を守り抜く守る姿がかっこいい。主君のためという気持ちに溢れている。

ちょいメモ備忘録20151126-04

二幕目 由良兵庫之助新邸の場
通し狂言だけど、吉右衛門が登場するのはこの場だけ。でもこの場がもう一度見たくてリピしたのだ。

兵庫之助(吉右衛門)、まず姿が良い。でっかいことはイイことだって言いたくなるくらい、立ち居振る舞いが立派で見事。金と黒の衣装の映えること映えること。やっぱり役者、まずは見た目だ。そして、悪役ぶりが似合いすぎる。足利方に寝返り、妻に責められるも、「文句があるならとっととこの家から出ていけ(意訳)ーっ」と怒鳴りつけるあたり、憎々しいことこの上ない。

だけど本当の心は新田方。それが見え隠れするあたりから、今度は耐え忍ぶ兵庫之助が見どころ。新田の妻の目の前で、妻に責められ、南瀬六郎に責められ、口ではガハハと笑ってるけど、目はとっても哀しくて、必死に自分を支えている様が辛そうで辛そうで。でも耐え忍ぶ兵庫之助を見ていると、なんともたまらなくてもっと見たいと思って、東蔵さん、又五郎さん、もっといびってと思った私、サド?

子供を殺した後の呆然自失の表情、それでも足利方がまだいるから強がって見せる。竹沢監物秀時(錦之助)が帰ったので、真意を妻たちに吐露。笑いながら最後は子供のように顔を手で覆っておーいおーいと泣いてしまう。どんな役目を全うする立場にいたとしても、なんで自分がこんなことしなきゃいけないのだろうっていう、板挟みに思い悩むのは昔の人も今の人も一緒。嫌だったろう、つらかったろう。

ラスト、「物語り」をした後、日の丸をつけた金の扇子でデーンと右手を挙げて大きく見得。これが俺の生き様なのだという男の悲哀がただよっていた。

ちょいメモ備忘録20151126-03

三幕目 生麦村道念庵室の場、大詰 頓兵衛住家の場
大詰は良く上演されるらしいが、私は初見。頓兵衛娘のお舟(芝雀)が大活躍の場。

芝雀さん、一幕目の高貴な筑波御前も良いと思ったが、やはり一途な役がいちばん得意みたい。新田義岑(歌昇)へのラブラブ光線全開で、目がハート型になってるね、こりゃ。義岑が若干引くほど一途で、見ていてこっちが照れくさくなる。終盤、よく分からなかったのだが、義岑のために命まで差し出すとういこと?一目惚れした男への想いだけでそこまですることがやや唐突に感じた。以前から非道な父親をなんとかしたいと思ったゆえの行動なのか。

頓兵衛(歌六)、赤っ面の憎々しい役。床下から誤って娘を刺した直後だというのに、義岑たちの行方を気にしている。非道で人間としての大きさもない小物感がちょうどよかった。花道を引っ込むとき、変わった動きだなと思ったので調べたら、「蜘蛛手蛸足(くもでたこあし)」というらしい。音の鳴る刀(鳴り鍔(なりつば))を使っているとか。頓兵衛のひねくれキャラとに合っていて面白かった。

新田義岑(歌昇)、和事っぽい線の細いやさ男が似合っていた。台詞も所作も一つ一つ丁寧にこなしており好感が持てる。歌昇はこういう方向性で行くと良いのでは。隼人とかぶるが。傾城うてな(米吉)、クールで硬い女性。芝雀の思い込んだら一直線のお舟との対比が良くでている。

そして下男六蔵(種之助)、敢闘賞です。見た目は元の顔をうまく生かして(山田孝之似)、ちょいワルおやじ風。芝居も、良い意味で父又五郎さんやおじ歌六さんより軽く、底の浅いチンピラまがいの役を好演。お舟に言い寄って有頂天になったり、手柄を立てるためどうするか迷って花道をウロウロしたり、嫌な奴なのにだんだん憎めなくなってくる。最後に花道を引っ込むときは、観客も拍手喝采してた。

ラスト、舞台がぐるっと回転し、新田義興の霊(錦之助)が執念で江田判官を討つ。青い川をバックにお舟、新田義興の霊、頓兵衛と三人並ぶと壮観で、見応えありでした。

ちょいメモ備忘録20151126-05

国立劇場十一月、特に第二幕。私の好きな吉右衛門様が見られて感謝。特等席をとるべきだったか。

ちょいメモ備忘録20151126-06

10:57 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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