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十二月国立劇場 「通し狂言 東海道四谷怪談」

2015/12/15
国立劇場、十二月は「東海道四谷怪談」の通し狂言。高麗屋親子の登板。

ちょいメモ備忘録20151214-04

 「通し狂言 東海道四谷怪談」
民谷伊右衛門、石堂右馬之丞:幸四郎/伊右衛門妻お岩、小仏小平、佐藤与茂七、大星由良之助、鶴屋南北:染五郎/小汐田又之丞:錦之助/赤垣伝蔵:高麗蔵/矢間十太郎:松江/近松半六:竹松/お岩妹お袖、千崎弥五郎:新悟/秋山長兵衛、大鷲文吾:廣太郎/喜兵衛孫娘お梅、大星力弥:米吉/奥田庄三郎、竹森喜多八:隼人/関口官蔵、織部安兵衛:宗之助/医者市谷尾扇:松之助/四谷左門:錦吾/薬売り藤八、金子屋庄七:桂三/按摩宅悦、小林平内:亀蔵/伊右衛門母お熊:萬次郎/直助権兵衛、仏孫兵衛:彌十郎/伊藤喜兵衛、原郷右衛門:友右衛門

ちょいメモ備忘録20151214-05

「四谷怪談」は歌舞伎座杮落しで一度見た。菊之助がお岩、与茂七、小仏小平、伊右衛門が染五郎。丁寧な芝居をする菊之助のお岩が印象的だった。

今回はお岩、与茂七、小平、それから大星由良之助と鶴屋南北を染五郎、伊右衛門と石堂右馬之丞を幸四郎。染五郎がお岩???というのが配役を見た感想。だが意外にもはまっていた。昨年九月「秀山祭」の「紅葉狩」で染五郎の女形をみたときは、もう染五郎は立役しかできないと思ったのだが、今回のお岩さん、結構似合っていた。菊之助のお岩は綺麗な人が醜くなってしまう惨さが哀しい、ある意味虚構のお岩。染五郎のお岩はもっと生々しい。

特に二幕目、産後の肥立ちが悪くやつれきったお岩の悲惨さが良く出ていた。細い身体で容色も衰え女性らしさもなくなり、乳飲み子に乳をやるのがやっと。夫伊右衛門(幸四郎)がお岩と一緒にいて嫌気をさすのも分かる。幸四郎もよかった。伊右衛門の根の暗さ、辛気臭さ、底の浅さが良く出ていた。

二人の貧しい生活はすごくリアルで、みていてこちらまで辛くなるほど。「こんな生活、もうやってられない」と伊右衛門が思うのも納得。このリアルさがあるから、伊右衛門が伊藤喜兵衛に唆され女房を捨てる気になるのも納得。

高麗屋親子がこんな辛気臭い夫婦をリアルに演じられることに驚き。染五郎、自分の醜い顔を宅悦に無理やり見せられる瞬間の間、鏡を持つ角度が忘れられない。

ちょいメモ備忘録20151214-06

直助権兵衛(彌十郎)、江戸っ子風味が出ているいなせな悪人。悪役なのにスマートでかっこいい。彌十郎さんのこういうお役は新鮮。宅悦は、歌舞伎座での市蔵さんの枯れた宅悦が私のイメージする宅悦。亀蔵さんの宅悦は、伊右衛門が不義を仕掛けるよう強要する相手としてはしっかりしすぎ。小汐田又之丞(錦之助)、是が非でも討ち入りに参加したい志士の忠義が伝わる。ソウキセイを飲んで足が全快するところがかわいい。伊藤喜兵衛(友右衛門)、娘のことばかり考える自己中心的な父親らしさ。今後老け役が増えそうな予感。

米吉(お梅)、通常運転。お梅は欲しいものを何でも手に入れる魔性を秘めたイメージなのだが、米吉のお梅はひたすらおぼこい。かわいいけどね。伊右衛門母お熊(萬次郎)、意地悪ばあさん全開。奥田庄三郎(隼人)、無駄にかっこいい物乞いと思ったら隼人だった。ほっかむりしてもかっこいい。流し目でイチコロ。関口官蔵(宗之助)、イイ感じのやさぐれ加減。でも宗之助は女形でみたい。お岩妹お袖(新悟)、一筋縄でいかなそうな気の強い女性。四谷左門(錦吾)、芯の通った父親。

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「四谷怪談」、はやはり集客力があるのか、いつもより劇場はにぎわっていた。十二月に怪談かよと思ったけど、「四谷怪談」はそもそも忠臣蔵の派生物語なわけで、実際に見るとあまり違和感なく。脚本も年末を意識して最初と最後に忠臣蔵の要素を多分に盛り込んでいたせいもあるだろう。通し狂言で見られたのは収穫。

ちょいメモ備忘録20151214-07  ちょいメモ備忘録20151214-08

12月14日、この日は忠臣蔵討ち入りの日。で、クロコちゃんが太鼓叩いてロビーにお目見え。討ち入りの日なのに、ご機嫌なクロコちゃん☆

13:30 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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