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壽初春大歌舞伎 「廓三番叟」「鳥居前」「石切梶原」「茨木」

2016/01/18
1月15日歌舞伎座昼の部へ。なんと一等席!なのに寝不足なのはなぜ?
ちょいメモ備忘録20160115-01

一、廓三番叟
傾城千歳太夫:孝太郎/新造松ヶ枝:種之助/太鼓持藤中:染五郎

おおーさえ、おさえ。喜びありや♪

お正月らしい華やかな幕あけ。やっぱり一階席はイイ!衣装を近くで見られるだけでも幸せ。役者さんたちがこれでもかと言わんばかりに衣装を引き立てる見得をしてくれる。ゴージャスで別世界にいるみたいだ。あー来て良かった。

傾城(孝太郎)、厳そかなで風格あり。でもときどき浮かべる笑みが小悪魔で色っぽい。べっ甲のかんざしもお似合い。三人いる出演者中、圧倒的。
ちょいメモ備忘録20160115-04

新造(種之助)。「音羽屋」と大向こうが聞こえたので、知らないお弟子さんかと思ってしまった。おいおい。踊りが上手いということで抜擢か。浅葱色の着物がたまらなく可憐。種之助、女形の方が向いているかもしれない。というか女形にすすんでほしい。ややふくよかで生意気だけど愛らしい。仕草はみずみずしく可愛い。

太鼓持(染五郎)、若草色の衣装で登場。威厳ある傾城と可愛い新造に色を添える。二人に圧倒されて終わったような。

ちょいメモ備忘録20160115-02

二、義経千本桜  鳥居前
佐藤忠信実は源九郎狐:橋之助/源義経:門之助/静御前:児太郎/逸見藤太:松江/武蔵坊弁慶:彌十郎

赤がいっぱい使われている。赤っておめでたい気持ちにされてくれる色。鳥居も赤。衣装も義経以外、みんな赤が使われている。弁慶も赤。きれいだった。

この演目でも近くで見る良さを実感、感情表現がよりリアルに見えることがある。静御前(児太郎)が義経(門之助)を思う気持ちとか、弁慶(彌十郎)が「俺も連れてってくれー」訴える利かん気ぶりとか。静御前が弁慶を連れてってあげるようとりなした後、「じゃあ、私も一緒に連れてってくれるよね、へへっ」って調子にのった感じでアピールする表情が可愛い。

義経(門之助)、クール。静御前も大切だけど男はやっぱり仕事と思ってそう。逸見藤太(松江)、ニンじゃないのに型にのせてて嬉しい。台詞のテンポがもう一つ。

そして橋之助(佐藤忠信実は源九郎狐)、遜色なくまとめていた。橋之助、様式美重視の演目だと安心してみていられる。狐手など、ケレン味がもう一つの気がしたが、「四の切」と違い「鳥居前」はこういうものなのだろうか。

三、梶原平三誉石切  鶴ヶ岡八幡社頭の場
梶原平三景時:吉右衛門/梢:芝雀/俣野五郎景久:歌昇/奴菊平:種之助/山口十郎:由次郎/川島八平:桂三/岡崎将監:宗之助/剣菱呑助:男女蔵/大庭三郎景親:又五郎/六郎太夫:歌六

石切梶原!これを見るために一階席にしたのです。

吉右衛門さん、キラキラ。ニヤリと笑う表情は、一筋縄でいかなそう。腹に一物ある食えないやつ。そこに梶原の器量の大きさ、懐の大きさが現れている。

胴を真っ二つに切るときの気合。刀を見定めるときの眼光の鋭さにも見とれるが、表情に情の深さが滲み出る梶原のキャラが素敵。六郎太夫(歌六)の持ってきた刀が源氏ゆかりの刀と分かる場面、源氏を思う気持ちは同じと六郎太夫を同志として見つめる熱い想い。自分が源氏派であることを証すときの強い覚悟。

何度も演じ完成されたお役を見る幸せ。
ちょいメモ備忘録20160115-05

六郎太夫(歌六)、花道に登場したとたん人の良いじいさんということが瞬時にして分かる。娘思いの優しいお父さんでみんな大好き。梢(芝雀)、水色の着物が似合う乳想いの綺麗で優しい娘さん。俣野五郎(歌昇)、敢闘賞。一生懸命頑張ってた。目を見開いて、台詞もそれらしく、動きも大きい。ちゃんと赤っ面になっててうれしい。実は性格の良い大庭三郎(又五郎)、まじめな又五郎さんにぴったりのお役。剣菱呑助(男女蔵)、ちゃんと客席を沸かせておりなぜか一安心。

ちょっとおじいちゃん梶原。でも今の吉右衛門さんの梶原だった。感情表現や台詞の細かい動きがみられて良かった。「役者も役者」の大向こうもなくスッキリ。

四、河竹黙阿弥 作 新古演劇十種の内 茨木
伯母真柴実は茨木童子:玉三郎/士卒運藤:鴈治郎/士卒軍藤:門之助/太刀持音若:左近/家臣宇源太:歌昇/渡辺源次綱:松緑

伯母真柴実は茨木童子(玉三郎)が圧巻。

松羽目もので舞台は明るいのにひんやりとした空気を醸し出す。その妖しさ、不気味さ。だけど美しい。腕に近づきニヤリとする場面は恐ろしく、舞を舞う場面では枯れていても優雅さは失われず。舞台が玉三郎の醸し出す妖しさに支配される。

渡辺源次綱(松緑)、松緑らしい綱ではまっていた。伯母さんに騙されてしまう役どころが、実は人の良い松緑に似合っている。士卒は門之助と鴈治郎。二人とも踊り上手い。品がある門之助さんの踊りが好み。太刀持音若(左近)、のびやかに堂々と踊っていた。

ラスト、茨木童子と綱、二人の気合いの闘い。松緑のかっと目を口を開いた表情と正体を完全に表した玉三郎。どちらも負けていなかった。
ちょいメモ備忘録20160115-06

玉三郎さんのすごさを実感した茨木でした。
ちょいメモ備忘録20160115-03

この日は観光バスが乗り付けており、歌舞伎初見の方が多かったのか。玉三郎さんや橋之助さんや染五郎が花道の七三まで登場しても誰も拍手してない、みんなもっと拍手しよーよーと思った歌舞伎座初めでした。

10:05 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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