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壽初春大歌舞伎「猩々」「二条城の清正」「吉田屋」「直侍」

2016/01/26
1月24日(日)、歌舞伎座夜の部へ。
ちょいメモ備忘録20160124-01

一、猩々
猩々:梅玉/酒売り:松緑/猩々:橋之助

「猩猩」とはーー中国の空想上の動物だそうです。Googleで画像検索するとオランウータンがいっぱい出てくる。類人猿?昨年新春浅草歌舞伎でみたときは猩々が一人Ver.だった(種之助)。二人Ver.もあるのだね。

橋之助さん、梅玉さん、お二人の猩々の赤い鬘がまぶしい。橋之助のくっきりした猩々と、梅玉の柔らかみのある猩々。梅玉さんの方が動きに緩急があり、妖しさ、風格を感じる。この二人の組み合わせは珍しいのか、息が合ってないように見えた。
ちょいメモ備忘録20160124-02

酒売り(松緑)、白塗りにぱっちりした目おちょぼ口が可愛すぎ。

まずは猩猩でお正月気分復活です。

ちょいメモ備忘録20160124-04

二、吉田絃二郎 作 秀山十種の内 「二条城の清正」 
二条城大広間の場、淀川御座船の場
加藤清正:幸四郎/大政所:魁春/豊臣秀頼:金太郎/井伊直孝:松江/池田輝政:廣太郎/斑鳩平次:錦吾/浅野幸長:桂三/藤堂和泉守:高麗蔵/本多佐渡守:彌十郎/徳川家康:左團次
ちょいメモ備忘録20160124-09

加藤清正(幸四郎)、とても良かったのだと思う。秀頼を命をかけて守らんとする熱い忠義心。いつまでもお仕えしたいが自分はもう若くなく、秀頼の行く末を案じる気持ちも伝わってきて。幸四郎さん、やや洋風、迫力ある大熱演。

秀頼(金太郎)、いつの間にやら立派に成長。見事な美少年ぶり。三階席からもオペラグラスを通してだけどまつ毛が見える。ただ、いかんせん身長が低く、声変わりもまだ。フィクションはフィクションであることを前提に見るべきと分かっていても、あの秀頼、何歳設定なんだと思わずにはいられない(計算したら、リアルでは秀頼19歳、金太郎現在10歳)。それはともかく、長い台詞もある芝居を十分持たせたと思う。もう少し待てば秀頼を十分演じきれると思えたのがうれしい。

家康(左團次)、狸親父の家康のイメージに近い。大政所(魁春)、白塗りに白い頭巾をかぶりかわいい。

芝居としてとても良かったと思うし、幸四郎と孫の共演を楽しむのも歌舞伎ならでは。ただ、台詞中心の芝居はどうしても睡魔が。気がついたらお隣Nちゃんと頭を寄せ合い寝ていたような。幕切れの大坂城も気がつかなかった。

三、玩辞楼十二曲の内 「廓文章」吉田屋
藤屋伊左衛門:鴈治郎/吉田屋喜左衛門:歌六/阿波の大尽:寿猿/おきさ:吉弥/扇屋夕霧:玉三郎

吉田屋、昨年も鴈治郎はんの襲名披露でみた。あのときは藤十郎さんの夕霧に圧倒された。

最初、お正月だからかお餅つき。おめでたいね。

伊左衛門(鴈治郎)、花道の出から柔らかみが感じられてあー上方歌舞伎だなと思う。手の動き、足の動き、身体の線がふんわり。若旦那のボンボンぶりも良く出ている。ただ藤十郎さんと比べると何かが足りない。若旦那の風格と色気?玉三郎の夕霧にもったいない気がしてしまう。

その夕霧(玉三郎)、きれいでした。やっぱりお正月はきれいな玉三郎さん。茨木は素晴らしかったけど、目の保養なら夕霧でしょう。見返り美人で見せる打掛が美しすぎて。柿葺落で玉三郎さんの夕霧をみたときは、伊左衛門のこと本当に好きなんだろかと思ったが、今回は一途な思いが伝わってきた。
ちょいメモ備忘録20160124-06   ちょいメモ備忘録20160124-07

「吉田屋」、伊左衛門と夕霧、というより、鴈治郎と玉三郎という組み合わせがどこかしっくりこなかった。今後に期待か。

ちょいメモ備忘録20160124-05

四、河竹黙阿弥 作 雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)
直侍 浄瑠璃「忍逢春雪解」

片岡直次郎:染五郎/三千歳:芝雀/暗闇の丑松:吉之助/寮番喜兵衛:錦吾/丈賀:東蔵

「直侍」―演目名だけはよくきくので、楽しみにしていた。

幕が開くと、しんしんと雪振るなかに佇むお蕎麦屋さん。その中でお蕎麦を食べる人たちの姿から感じられる江戸情緒がたまらない。お蕎麦の食べ方がイイ。ただ私の中で好きなお蕎麦の食べ方No.1、「鬼平犯科帳」のエンディングを上回ることはなかった。

片岡直次郎(染五郎)登場。人の好さそうな染五郎が、悪事を働き追われる身となったからこその陰影と憂いを含んだ表情の直次郎に大変身。素足に下駄を履き傘を持つ立ち姿にもう少し風格が欲しかったけど、目に色気があり、歩く姿も様になってた。意外や意外、はまり役では。

丈賀(東蔵)が素晴らしい。東蔵さん、立ち役を見るのは初めてですごく楽しみにしていた。さすが期待を裏切らない、いや、それ以上のお芝居。お蕎麦屋さんに入ってきただけで、冷たい外の空気を持ち込んできたよう。劇場の温度が何度か下がったみたいだ。丈賀が火鉢で手を温めているのを見ると、こちらの手まで冷たくなる。短い箸の持ち方も目の見えない按摩ならでは。これぞ役者。

三千歳(芝雀)、顔が小さい直次郎(染五郎)と並ぶと、顔が大きいのが目立つ。最初オペラグラスで見たけど不似合な気がして、その後オペラグラスを通さず見たら二人のバランスが取れてきて芝居に入り込めた。三千歳、やさぐれ感ある情婦の一途な情愛。二人が並んで片寄せあう場面、何ともいえない色気が滲み出ており、見ごたえあり。直次郎と三千歳のすれっからし感とやさぐれ感がさらに出たら、男と女の純情悲恋物語感が倍増しさらに良くなりそう。

暗闇の丑松(吉之助)、今回一番黙阿弥の七五調の台詞を堪能させてくれたのはこの人。黙阿弥のセリフってずっと続くと飽きるのだが、七五調を堪能したいという気持ちもあって。直次郎を訴えるか逡巡する心の動きがよくわかった。

ちょいメモ備忘録20160124-03

まったく正月らしくない芝居だけど、黙阿弥の芝居の江戸情緒、暗い因果にしばられる人間模様が味わえて大満足でした。

ちょいメモ備忘録20160124-08

09:24 鑑賞記録 | コメント(0) | トラックバック(0)
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